サブカル雑記(仮)

アイマス、ファンタジー、ドール、プラモデル、ビール、アニメなど。

なぜPa属性はシンデレラガール総選挙で苦戦するのか?<その3>

1.振り返り

 <その1>では、第1回から第9回までのシンデレラガール総選挙を振り返り、その結果から、Pa属性のアイドルたちが選挙活動で苦戦している事実を示しました。

 <その2>では、「Pa属性がシンデレラガール総選挙で苦戦している」理由を考察するために、2つの仮説を立て、仮説1「Pa属性のアイドルは他の属性に比べて認知度が低い」に関する検証に着手し、影響度が高いと考えられるボイス実装に着目した考察を進め、ボイス実装の有無は、Pa属性がシンデレラガール総選挙で苦戦している直接的な理由にはなりえない、という結論を得ました。

 そこで、今回は、先回の結論を踏まえた上で、「デレステ」のコンテンツをメインに、仮説1「Pa属性のアイドルは他の属性に比べて認知度が低い」の検証を進めます。

 ちなみに、私は第7回シンデレラガール総選挙から参加している「デレステ」勢の北条加蓮さん・神谷奈緒さん担当プロデューサーです。

 

2.「Pa属性のアイドルは認知度が低いのか?」その理由を考える

 先回述べたように、アイドルを認知できる機会として、コミュ、マンガ、楽曲、ライブ、アニメなどがあり、「デレステ」にも、コミュ、マンガ、楽曲、アニメなどが実装されています。

 マンガとアニメはコミュと同じ効果を持つコンテンツと仮定し、ここでは「デレステ」のコンテンツから、コミュと楽曲を取り上げて、その影響を考察します。

 

2-1.コミュの影響

  デレステ」には、ストーリーコミュ、アイドルコミュ、イベントコミュ、営業コミュ、エクストラコミュの5種類のコミュが実装されています。

 そのなかでも、定期的に開催されるイベントコミュの影響が大きいと考え、イベントコミュを考察の対象として取り上げます。

 Table1に、2019年1月~12月に開催されたイベント一覧を示し、Table2に、イベントにメインキャストとして登場したアイドルの属性別の人数と割合を示します。なお、シンデレラキャラバンはコミュなしのイベントのため、データ解析からは除外しました。

 Table2より、どの属性のアイドルも、ほぼ同じ採用頻度になるように振り分けられていることが分かります。また、楽曲が付与されるイベントのみを抽出した場合でも、同様な配慮がなされており、特定の属性に偏ることがないように、運営側がしっかり管理していることが分かります。

 したがって、イベントコミュの配分は、各属性のアイドルにほぼ均等にされており、Pa属性のアイドルの認知度が低い理由にはなりえないことが分かります。

 

Table1 2019年1月~12月に開催されたイベント一覧

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Table2 2019年イベントにメインキャストとして登場したアイドルの属性別人数と割合

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2-2.楽曲の影響

 次に、楽曲の影響について考えます。

 楽曲には、全体曲、ユニット曲、ソロ曲、カバー曲などがありますが、アイドルが認知される上で、ソロ曲のリリースは影響が大きいと考え、ソロ曲を考察の対象として取り上げます。

 Table3に、属性別のボイスとソロ曲の実装数および実装率を示します。

 Table3より、Pa属性のアイドルは、他の属性に比べて、ソロ曲の実装率が低いことが分かります。先回、Pa属性アイドルのボイス実装率の高さに着目しましたが、Pa属性のアイドルは、他の属性に比べてボイス実装率が高いにも関わらず、ソロ曲の実装率が低いことが分かりました。

 このことから、Pa属性のアイドルは、ソロ曲のリリースによる認知度の向上という観点からみて、他の属性に比べて不利な状況にあることが分かります。

 

Table3 属性別のボイスとソロ曲の実装数および実装率

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 以下にこれまでの考察結果をまとめます。

 (1)コミュについて

 イベントコミュでメインキャストとして登場する機会は、各属性のアイドルにほぼ均等に与えられており、Pa属性のアイドルの認知度が低い理由にはなり得ない。

 (2)楽曲について

 Pa属性のアイドルは、他の属性に比べて、ボイス実装率は高いが、ソロ曲の実装率は低い。したがって、ソロ曲のリリースによる認知度の向上という観点からみて、Pa属性のアイドルは、他の属性に比べて不利な状況にある。

  上記の結果から、Pa属性のアイドルは、楽曲を通した認知度の向上に不利な状況にあると考えられます。以降は、楽曲がメインとなるライブイベントにスポットを当てて考察を進めていきたいと思います...が、データの整理が間に合っていないため...つづきます...たぶんw