サブカル雑記(仮)

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なぜPa属性はシンデレラガール総選挙で苦戦するのか?<その4>

1.振り返り

 現在、Pa属性がシンデレラガール総選挙で苦戦する理由として、「他の属性に比べて認知度が低いため」と仮定し、その検証を進めています。

 先回、Pa属性のアイドルは、他の属性に比べて、ボイス実装率が高いにも関わらず、ソロ曲の実装率が低いことが分かりました。これは、ソロ曲のリリースによる認知度の向上という観点からみれば、Pa属性のアイドルは、他の属性に比べて不利な状況にあるといえます。

 この「Pa属性のアイドルはソロ曲の実装率が低い」という事実は、楽曲による認知度の向上に絶大な効果があるライブイベントにおいて、何らかの影響として現れているのではないか?と考えました。

 そこで今回は、ライブイベントにスポットを当てて、考察を進めていきたいと思います。

 ちなみに、私は第7回シンデレラガール総選挙から参加している「デレステ」勢の北条加蓮さん・神谷奈緒さん担当プロデューサーです。

 

2.ライブイベントについて

 今回、数多くあるライブイベントの中から、毎年開催されている基本中の基本的なライブイベントである、1stLIVEから7thLIVEまでの、周年ライブイベントを取り上げました。

 Table1~3に、各ライブに参加したアイドルの人数および各属性の構成比率を示します。

 Table1~3より、各ライブにおける属性の構成比率は、ほぼ同程度であることが分かります。7thLIVEの編成に見られる偏りは、各公演のテーマに合わせたことが理由であり、7thLIVE全体としては、やはりバランスが取られています。

 したがって、先回のコミュに関する検討結果と同様に、各ライブに参加するアイドルの構成比率については、特定の属性に偏ることがないように、運営側で徹底的に管理されていることが分かります。

 

Table1 各ライブに参加したアイドルの人数および各属性の構成比率(1st~4thLIVE) 

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Table2 各ライブに参加したアイドルの人数および各属性の構成比率(5thLIVE) 

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Table3 各ライブに参加したアイドルの人数および各属性の構成比率(6th~7thLIVE)

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 3.ライブの出演回数と総選挙での総合10位以内の入賞回数について

 次に、Fig.1-(a)、(b)、(c)に、1st~7thLIVEの出演回数とシンデレラガール総選挙で総合10位以内に入賞した回数との関係を属性別に示します。

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 Fig.1 1st~7thLIVEの出演回数とシンデレラガール総選挙総合10位以内の入賞回数

 

 Fig.1-(a)、(b)、(c)から、属性ごとに特徴があることが分かります。

 まず、Cu属性の場合、Fig.1-(a)から、ライブの出演回数と総選挙で総合10位以内に入賞した回数に右肩上がりの相関があることが分かります。

 このことから、Cu属性のアイドルは、ライブ活動を通して認知度を高めていく傾向が強いことが分かります。いわば、Cu属性のアイドルは、ライブ活動を通して正常進化していく、王道アイドルパターンを体現しているといえます。

 次に、Co属性の場合、Fig.1-(b)から、Cu属性のパターンとは正反対の傾向が見られます。ライブの出演回数が少なくても総選挙で総合10位以内に入賞している回数が多いアイドルが存在します。これは、アイドル個人の持つ、強烈でありながらもニッチではなく、幅広く受け入れられるカリスマ性に支えられた結果であると言えます。

 このことから、Co属性のアイドルは、幅広い注目を集める強烈な個性を持った集団となっており、それが、シンデレラガール総選挙において、他の属性に比べて、より多くの人気を獲得している理由であると考えられます。

  最後に、Pa属性の場合、Fig.1-(c)から、他の属性とは全く異なる傾向を示していることが分かります。ライブの出演回数と総選挙で総合順位10位以内の入賞回数に強い相関を示すのは、第8回シンデレラガールである本田未央さん、ただ一人であり、それ以外のアイドルたちは、ライブの出演回数に関わらず、総合順位10位以内の入賞回数が1度しかないことが分かります。

 このことから、Pa属性のシンデレラガール総選挙活動については、ただ単純にシンデレラガールという高みを目指すのではなく、それ以外の目的を持って選挙活動が行われていたことが考えられます。

 

4.まとめ

  以下にこれまでの考察結果をまとめます。

 (1)ライブイベントについて

 先回のコミュに関する検討結果と同様に、ライブイベントにおける各属性の構成比率については、特定の属性に偏ることがないように、運営側で徹底的に管理されており、このことが、Pa属性がシンデレラガール総選挙で苦戦している理由にはなり得ない。

 (2)ライブの出演回数と総選挙での総合10位以内の入賞回数について

<Cu属性の場合>

 ライブの出演回数と総選挙で総合10位以内に入賞した回数に右肩上がりの相関がある。Cu属性のアイドルは、ライブ活動を通して認知度を高めていく傾向が強く、いわゆる王道アイドルパターンを体現しているといえる。

<Co属性の場合>

 Cu属性の場合とは正反対の傾向となり、ライブの出演回数が少なくても総選挙で総合10位以内に入賞している回数が多いアイドルが存在する。

 このことから、Co属性は、幅広い注目を集める強烈な個性を持ったアイドル集団となっており、それが、シンデレラガール総選挙において、他の属性に比べて、より多くの人気を獲得している理由であると考えられる。

Pa属性の場合>

 ライブの出演回数と総選挙で総合順位10位以内の入賞回数に強い相関を示すのは、第8回シンデレラガールである本田未央さん、ただ一人。それ以外のアイドルたちは、ライブの出演回数に関わらず、総合順位10位以内の入賞回数が1度しかない。

 したがって、Pa属性のシンデレラガール総選挙活動については、ただ単にシンデレラガールという高みを目指すのではなく、他の目的を持った選挙活動が行われていたことが示唆される。

  上記の結果から、以降は、Pa属性のシンデレラガール総選挙における活動方針について考察を進めます...つづきます...たぶんw