サブカル雑記(仮)

アイマス、ファンタジー、ドール、プラモデル、ビール、アニメなど。

なぜPa属性はシンデレラガール総選挙で苦戦するのか?<その2>

1.先回の振り返り

 先回、第1回から第9回までのシンデレラガール総選挙を振り返り、その結果から、Pa属性のアイドルたちが選挙活動で苦戦を強いられていることを示しました。

 今回、その結果を踏まえて、本題である「Pa属性がシンデレラガール総選挙で苦戦している」その理由を考察してみたいと思います。

 ちなみに、私は第7回シンデレラガール総選挙から参加している「デレステ」勢の北条加蓮さん・神谷奈緒さん担当プロデューサーです。

 

2.仮説と検証

 それでは「Pa属性がシンデレラガール総選挙で苦戦している」その理由について、いくつかの仮説を立てた上で、その仮説をひとつずつ検証していきます。

 まず「Pa属性がシンデレラガール総選挙で苦戦している」理由として、以下の仮説を導き出しました。なお、導出の過程は省略しますが、実施しているのは巷にあふれている問題解決手法の基本的な要因解析です(興味のある方は、色々とググって見てください。沢山ありすぎてよく分からないという方は、ご質問を頂ければこっそり教えます)。

 

 仮説1:Pa属性のアイドルは他の属性に比べて認知度が低い

 仮説2:認知度は高いが印象に残らない

 

 それでは、仮説1から順番に検証を進めていきます。

 

2-1.「仮説1:Pa属性のアイドルは他の属性に比べて認知度が低い」について

  結局のところ、そういうことになるのかもしれませんが、他の属性との比較をしっかりと実施し、事実関係を明確にしておきたいと思います。

 アイドルを認知できる機会としては、コミュ、マンガ、楽曲、ライブ、アニメなどがあります。なかでも、視覚情報だけでなく聴覚情報にも訴求できる、楽曲、ライブ、アニメの影響は大きいと考えます。

 まずは、楽曲、ライブ、アニメに参加するための必須条件であるボイス実装について考えます。ボイス実装については、第7回シンデレラガール総選挙から「モバマス」と「デレステ」の共同開催となった時点で、「デレステ」勢の参戦がボイス実装済みアイドルの選挙活動に対して有利になる、との意見も見られましたので、その影響について確認していきます。

 

2-1-1.ボイス実装がシンデレラガール総選挙に与える影響について

 Table1に、属性別にボイス実装されているアイドルの割合を示します。

 Table1から、Pa属性のアイドルは他の属性に比べて人数が少ないことがわかります。しかし、ボイス実装率は他の属性に比べて高く、2020年5月時点のボイス実装率については55.0%となっており、全体のボイス実装率の46.3%を大きく上回っています。

 したがって、ボイス実装の観点から考えると、Pa属性は、むしろ他の属性よりも優位な状況にあるといえます。よって、ボイス実装の有無は、Pa属性がシンデレラガール総選挙で苦戦している理由にはなりえないことが分かります。

 

 Table1 属性別ボイス実装率一覧(2020/5/24現在)

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 次に、Table2に、属性別ランキングでボイス未実装アイドルがランクインしている割合を示します。ここで、第9回シンデレラガール総選挙の結果は、ボイスアイドルオーディションとの同時開催であり、票交換が行われていた可能性が高いため、データから除外しています。

 Table2より、Co属性のボイス未実装アイドルの割合が著しく減少している傾向が見られます。しかし、一方で、Cu属性およびPa属性においては顕著な変化は見られません。

 したがって、「デレステ」勢の参戦が、ボイス実装済みアイドルのシンデレラガール総選挙の結果に与える影響は、あくまでも限定的であるといえます。

 

Table2 属性別ランキングにボイス未実装アイドルがランクインしている割合

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 以下にこれまでの考察の結果をまとめます。

(1)Pa属性のアイドルのボイス実装率は高いが、シンデレラガール総選挙では苦戦している。したがって、ボイス実装の有無は、Pa属性がシンデレラガール総選挙で苦戦している直接的な理由にはなりえない。

(2)「デレステ」勢の参戦が、ボイス実装済みアイドルのシンデレラガール総選挙の結果に与える影響は限定的である。

 

 上記の結果を踏まえて、以降は「デレステ」のコンテンツをメインに考察を進めていきます...が、データが膨大でまとめ切れていないため...つづく...のか?