サブカル雑記(仮)

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女の子プラモデルと布衣装の組み合わせを楽しむ

 プラモデルの新製品コーナーに置いてあった「THE MAID OUTFIT」と銘打たれた無骨なダンボールの箱……これプラモデルなの?何のプラモデルなんだろう?と興味を引かれたが、値段も値段なのでレジに直行できないヘタレな私……転売ヤーじゃないよという雰囲気をかもし出しつつ、店内でネット検索する。便利な世の中になったもんです。

 

 検索の結果、なんと!これは童友社の女の子プラモデルだった。童友社は「名城・伝統美プラモデル」や「レオナルド・ダ・ヴィンチ」など、ちょっと変わったプラモデルシリーズを精力的にリリースしている老舗のプラモデルメーカーだ。そんな童友社が女の子プラモデルに参戦していたことを初めて知った。いま女の子プラモデル界隈は1980年代のリアルロボットプラスチックモデルを髣髴とさせるムーブメントになってきている。

 商品名は「1/12 ATKガール メイド服+専用素体セット」で、定価7,480円(税込)。ATKガールは中国のプラモデルメーカー「EASTERN MODEL」からリリースされている女の子プラモデルで、童友社は輸入代理店だ。本キットは、その関連商品としてメイド服と専用素体がセットされたものだった。内容物は下記のとおり。

・メイド服×1

・胴体部素体(展示用)×1

・胴体部素体(可動用)×1

・交換用腕×1対

・交換用足×1対

・交換用ハンドパーツ×6対

 ※首のジョイントは5mm、5.35mm、6mmの3種類に対応。

 ※素材は主にABS製でハンドパーツのみPVC製。

 そう。このキットには女の子プラモデルとして最も重要なヘッドパーツが入っていない……このキットの主役は「THE MAID OUTFIT」、そう、衣装であるメイド服だ。

 本キットのメイン商品であるメイド服は布製だ。個人的な意見だが、1/12サイズの女の子プラモデルと布衣装は相性がいい。手のひらサイズで着せ替えを手軽に楽しめるからだ。ただ、これまでは着せ替えに適した女の子プラモデルの素体にはなかなかめぐり合えなかった。これは女の子プラモデルの構成が原因だ。女の子プラモデルは衣装部分も成型部品になっており、着せ替えというよりもヘッドパーツの付け替えがメインになっている。いくつかある胴体のバリエーションにヘッドパーツを挿げ替えることになり、どうしてもロボット感、アンドロイド感が否めない。これはロボットライクな女の子プラモデルが多い理由のひとつだろう。

 この1/12サイズの女の子プラモデルと布衣装の組み合わせは、これからの新しいムーブメントになるに違いない。最近では、青島文化教材社の「V.F.G マクロスF VF-25F メサイア ランカ・リー」には素体モデルに換装できるように肌色のパーツが付属していたし、MAXFACTORYからは2023年2月に「PLAMAX GP-04 ギルティプリンセス 下着素体娘 ラン」という素体モデルそのものが発売される。

 いま国内で1/12サイズの女の子プラモデルに合う布衣装をリリースしているのはドールメーカーであるアゾンインターナショナルくらいだろう。そこに女の子プラモデルが参戦することで1/12サイズの布衣装の市場が活性化され、選択肢が増えることを願っている。そうでなくとも、女の子プラモデルと布衣装の組み合わせが広がっていくことで、ドールとプラモデルの境界がダイナミックに変化していくことは間違いない。すでに女の子プラモデル界隈ではドールアイ化のムーブメントが始まっている。いまからでも遅くない、1/12サイズの女の子プラモデルと布衣装の組み合わせを楽しもう!