サブカル雑記(仮)

アイマス、ファンタジー、ドール、プラモデル、ビール、アニメなど。

気になるあのプラモデルを買って、模型製作スペースに行こう!

 

私が普段使用しているメイン工具(左から、ニッパー、ピンセット、デザインナイフ)

 プラモデルに興味を持った人が、最初にすることは家電量販店に行くかネット通販だろう。初めて買うプラモデルの組立取説書を見ながら必要な工具について色々とアドバイスをしてくれる地元の模型屋さんは絶滅危惧種になってしまった。家電量販店ではプラモデルの箱を開けて中身を確認することができない。ネット通販もそうだ。組立説明書には模型製作に必要な工具が書いてあるが、買う前に組立説明書が読めないので、作るために何が必要なのかがそもそも分からない。当然、分からないことを気軽に聞ける環境もない。模型製作に必要な工具をネットで調べても、工具に関してはモデラーはみんな一家言ある人たちなので、便利な工具がたくさん紹介されすぎていて素人には絞りこめないし、必要な工具はその人のレベルに合わせて変わってくるものなので、必要最低限の工具と言われてもなかなか難しい。また、作っている途中であれやこれが必要だったとなると、作りたいという純粋なモチベーションを低下させてしまう。

組立説明書に書かれているおススメ工具の一例(タミヤの組立説明書より)

 先日、バイクのプラモデルに初挑戦した知人に会う機会があり、デカールがうまく貼れずに挫折したという話を聞いた。そもそも組立説明書にはデカールの貼り方が詳しく書かれていない。書かれているのは文字情報だけだ。作業を知っていれば具体的なイメージも沸くが、知らない人にとっては何のことなのかさっぱり分からない。最近のタミヤのキットには、模型製作のワンポイントアドバイスとして「Tech Tips!」 が同梱されているが、それにすらデカールの貼り方は書かれていない。

組立説明書に書かれているデカールのはり方(タミヤの組立説明書より)

タミヤのプラモデルに同梱されている「Tech Tips!」

 ハサミで切り出すと書かれていても、家にある一般的なハサミでは細かいデカールを切り出すのは難しい。いわゆる一般的なカッターで切り出すのも難しく、デザインナイフが必要だ。マークソフターやプラモ向上委員会のデカーリングQuickトレイなど、便利な工具も沢山あるが、いきなりは揃えられない。そして、ネット情報からおススメ工具を買ったとしても、そもそも使い方が分からないこともある。たとえ便利な工具であっても模型製作が初めてだとなかなか手を出しにくい。 

上:デカールバサミ、下:一般的なハサミ

上:デザインナイフ、下:一般的なカッター

 それに、作るために必要な最低限の工具を揃えた上に色を塗りたいとなれば、塗料、筆、溶剤が必要だし、スプレー塗装をするには保護具を買い揃える必要もある。となるとプラモデルそのものよりも高いお金を払わなければならない。初めての人にとって、そういった工具類に関する金銭的な負担は大変な問題だ。それを解決するのが最近増えてきた模型製作スペースである。

 模型サークルに参加するという手段もあるが、既に人間関係が構築されているコミュニティに飛び込むのは勇気がいるし、メンバーの紹介がなければ入れないところもある。近場に模型製作スペースがあれば、まずは身近な模型製作スペースにいってみよう。

 自分の模型製作に必要な工具は何なのか、大枚をはたいて買う前に、いろいろ聞けて、いろいろ試せる。おまけに模型製作について色々なアドバイスもしてもらえる。さらには食事をすることができる場所もあったりして、一日中すごせる。モデラーにとっては夢のような空間だ。

 初めての人にやさしくないコンテンツは衰退していくのみ。昔あったあなたの町模型屋さんは初めての人をやさしく導くアドバイザーの役割も担っていた。そしていま、模型製作スペースがその役割を担っている。プラモデルに興味があるけれど、何をしていいのか分からない。そんな人は、是非、気になるあのプラモデルを買って、あなたの町の模型製作スペースを訪れて欲しい。

近場に模型製作スペースがない場合は、メーカーや模型専門誌から出版されているプラモデル製作ガイドブックなどに頼るしかない……ネットサーフィンしながらがんばろう!